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一目ぼれ、だった―……






はにかんだ笑顔、独特なファッション、
そして夢を語るその熱い眼差し。

今まで色々な人と出会った。
恋をした。
でも、なんだろう、これは今までとはまるで違う。
鋭い爪で抉られたような衝撃。
シャンデリアが砕け散る音。
その人は、私の心の中に土足で上がりこんできた。
こんなことははじめてだ。
私は、もう彼のことしか見えなくなっていた。


幸福感に満たされていた。
彼が笑えば、私も笑う。
彼が辛い表情を見せれば、私も悲しくなる。
少し距離を置いて見守りながら、
私は彼と気持ちを共有していた。
それだけで、嬉しかった。


でも幸せな時間は続かない。

どんなときだってそうだ。
運命は残酷。
流れる星々に恒久の平和を願っても、そんなところに神は宿らない。

彼は死んでしまった。
私の、目の前で。

私は何が起きたか一瞬理解できなかった。
戦略的(ストラテジック)に
判断停止(エポケー)?
そんな格好のいいものではない。
ただ目の前の現実を認めたくなかっただけだ。

なんで、どうして。

彼が何をしたというのだろう。
彼の何が悪かったというのか。
彼は、彼はただ、あの人のことを守ろうとしただけなのに。





彼が私の前から姿を消して、しばらく経って、
私は一人でつぶやいた。

……ちょびっと私用でチベット修行。


彼が、微笑んでくれると思ったから。
私は。

ばかみたいだ。









…………。




もしもし?


私の声、
聞こえますか?


あの、そちらの世界はどんな感じですか?


待っててくださいね。
ずっと、ずっと。
私もいつか骨だけになって、きっとあなたに会いに行くから。







終幕































































































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電奇梵唄会奉納ソワカちゃん雑文祭参加作品「虹元へ飛び出そう」
http://bombaye.s-dog.net/

この電波ゆんゆんな文章は
「護法少女ソワカちゃん」に登場するクレーマーを主役に据えて、
第1話と第2話を独自解釈したものです。合掌。

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2008.05.31 


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